カムフラージュハウス3
JIA新人賞受賞
第20回(2008年度)JIA新人賞(主催:社団法人 日本建築家協会)を受賞しました。
第24回(2009年度)日本建築士会連合会賞 奨励賞(主催:社団法人日本建築士会連合会)を受賞しました。
第10回 (2009年度) JIA環境建築賞 優秀賞(主催: 社団法人日本建築家協会)を受賞しました。
第36回(2009年度) 東京建築賞 奨励賞 受賞(主催:社団法人東京都建築士事務所協会)を受賞しました。

(10/12/10)

   

『カムフラージュハウス3』
 この住宅を貫く大きなテーマは、「文化としての建築デザインと環境共生との両立」である。風雨をしのぐことや耐震性を含む安全性、耐久性、快適性等といった建築の基本性能を充分満たしたうえでこの2つのものの両立が非常に重要と考えている。

 現在、世界中で地球環境問題とその解決策が模索されている。予防原則にもとづいた多くの分野での試行錯誤が行われている中、建築設計には大きなインセンティブ効果が期待されている。そのことに、最大限応えられる建築のあり方とは何か?それを探求し、具体的なひとつの例として提示することがこの住宅の役割と位置づけた。ポイントは、自然界はすべてがつながっており、混成系であることを踏まえ達成するべきは「どちらか一方だけからどちらも」であること。それ故「一石十鳥を狙う」こと。環境共生性能を充分そなえながらも「美」や「粋」を表現する手法としてのデザインをないがしろにしないこと。逆に、プロポーションや配置計画等の美を追求するプロセスで環境共生性能の優先順位を低くしないこと。両者の制約付けがそれぞれの自由さを奪うことでなく、むしろ新しい建築の可能性を生むかもしれないという立場に立つこと。それ故、この住宅は特殊解というよりもむしろ、これからの環境の世紀における建築のあり方のプロトタイプ(汎用性モデル)の可能性の提示であることを強調しておきたい。

 この住宅は軽井沢の千ヶ滝地区にあるが、別荘ではない。施主は夫婦+子供1人であり、夫婦ともインターネットを使った在宅勤務+妻は週の約半分を東京圏へ通勤するライフスタイルをとっている。

地形と建築を一体のランドアートとしてとらえる
この住宅の大きな特徴のひとつは、なだらかな南斜面の地形を利用して、建築を斜面の一部の形とすることで、大きなすり鉢状のランドスケープをつくり、地形と建築を一体化したランドアートとしてとらえたことである。それ故、すり鉢状の外側の外部道路からは室内が見えない。隣地からもガラスの屋根に空と樹木が映り込んで、室内が見えずプライバシーを確保していると同時に、室内からは大きな自然の広がりを眺めることができる。

落葉高木を用いた自然のリズムのパッシブソーラー
もうひとつの大きな特徴は、落葉高木を使った自然のリズムのパッシブソーラーを用いたことである。ガラスの大屋根にあけられた3ヶ所のポケットと南東側にケヤキを植え、西側隣地の大木を西日よけとして利用している。また2階南面にはツタ類の野菜による緑のカーテンを設けた。これらにより、夏は葉が茂り日射を遮るため涼しく、冬は落葉してダイレクトゲインをとりこむことで暖かい自然のリズムのパッシブソーラーハウスとなっている。寒暖の差の激しい温室と母屋の間は、断熱材(半透明)入りの可動間仕切りで仕切ることで、室内温熱環境の微妙な制御を可能にしている。

ガラスのソーラーウォール
さらに、東、南、西面にはガラスの押縁下見板張りのソーラーウォールが設けてあり、冬はセンサー制御で室内(書庫、浴室、寝室)に温風を送り込む。ソーラーウォールの室内側は、半透明の断熱材を用いているため、昼間は照明が不要なほど明るいとともに、木もれ日や木枝の揺らぐ影が映り込んでくるなどの効果がある。

室内空気の温風循環システム
また、ペレットストーブの暖気や温室上部の暖気を利用した温風循環システムもとりいれており、ペレットストーブの背後の熱を集め寝室と書庫へダクトで送風していることと、温室上部の暖気をファンによりLDKへたち下げている。

ペットとの共生
以上のようなデザインと温熱環境上の様々な工夫に加え、施主と飼っている2匹の大型犬との共生を考慮して、内部と外部の床をウッドデッキとウッドチップの土間で連続させることで、犬が土足で室内外を自由に行き来でき、施主とふれあえる工夫も取り入れている。

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(06/07/09)

 

・「カムフラージュハウス3」が、『モダンリビング 11月号』に掲載されました。
・「あさひミレニアムシティ第I期」が、『静岡新聞(9月4日夕刊)』に掲載されました。
・「あさひミレニアムシティ第I期」が、『nature 8月号』に掲載されました。

(10/12/10)

・workに「桃山セービングハウス」と「カムフラージュハウス3」を追加しました。

(08/11/07)

 

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